セントジョーンズワートとは何ですか?
セントジョーンズワートの花に含まれる赤い物質には、ヒペリシンやヒペリフォリンなどの生物学的に有効な多数の化合物が含まれています。
セントジョーンズワートについてどのような効能が主張されていますか?
セントジョーンズワートは多くの場合、軽度から中等度の 抑うつ うつ病 遷延性悲嘆症についての短い考察。 うつ病とは、悲しみを感じたり、活動に対する興味や喜びが減少したりする症状がその人の社会生活を困難にするほど強くなり、病気になった状態です。喪失体験などの悲しい出来事の直後に生じることがありますが、悲しみの程度がその出来事とは不釣り合いに強く、妥当と考えられる期間より長く持続します。 遺伝、薬の副作用、つらい出来事、ホルモンなど体内の物質の量の変化、その他の要因がうつ病の一因になる可能性があります。... さらに読む の症状緩和を目的として摂取されます。
セントジョーンズワートはまた、 乾癬 乾癬 乾癬(かんせん)は、1つまたは複数の盛り上がった赤い斑が生じる、再発を繰り返す慢性の病気で、それらの斑は銀白色の鱗屑(うろこ状のくず)を伴い、正常な皮膚との境界ははっきりしています。 免疫系の問題が関わっている可能性があり、遺伝的に乾癬を生じやすい人もいます。 特徴的な鱗屑または赤い斑が全身のあらゆる部分に様々な大きさで生じますが、特に肘、膝、頭皮によくみられます。 この病気の治療は、皮膚に塗る薬剤(外用薬)、紫外線照射(光線療法)、内... さらに読む を含む皮膚の病気や小児の 注意欠如・多動症 注意欠如・多動症(ADHD) 注意欠如・多動症(注意欠陥/多動性障害とも呼ばれます)(ADHD)は、注意力が乏しいか注意の持続時間が短い状態、年齢不相応の過剰な活動性や衝動性のため機能や発達が妨げられている状態、あるいはこれら両方に該当する状態です。 ADHDは脳の病気で、生まれたときからみられる場合もあれば、出生直後に発症する場合もあります。 主に注意を持続したり、集中したり、課題をやり遂げたりすることが困難な場合もあれば、過剰に活動的で衝動的な場合もあり、その両... さらに読む (ADHD)の治療に用いられてきました。
セントジョーンズワートがAIDSの原因ウイルスであるHIVを阻害するという主張があります。しかしながら、セントジョーンズワートはHIV感染症に対してもっと効果的な多くの薬剤の作用を妨げます。
セントジョーンズワートには効果がありますか?
セントジョーンズワートについては、複数のプラセボ対照試験が実施されています。全体としてこれらの研究から、セントジョーンズワートが軽度から中等度の抑うつがみられる人に有益であり、いくつかの従来の抗うつ薬と同じくらい効果的でありさえするという可能性が示されています。しかしほとんどの研究は、セントジョーンズワートはうつ病に効果があることを示していません。
ADHDや皮膚疾患の治療におけるセントジョーンズワートの有効性は十分に研究されておらず、証明されていないとみなされています。
セントジョーンズワートはホットフラッシュなどの更年期症状を緩和する助けになることがあります。
セントジョーンズワートの起こりうる副作用にはどのようなものがありますか?
セントジョーンズワートは日光過敏性を高めることがあります。その他の副作用には口腔乾燥、便秘、疲労、錯乱、双極性障害を有する人での躁状態などがあります。
妊娠中は、セントジョーンズワートが子宮の筋緊張が強くすることで流産のリスクが高まります。
セントジョーンズワートにはどのような薬物相互作用がありますか?
セントジョーンズワートに関する大きな問題の1つは、いくつかの薬と有害な相互作用を起こすことです(表「 セントジョーンズワートと薬との主な相互作用 セントジョーンズワートと薬との主な相互作用 」を参照)。こうした相互作用の結果、毒性反応が生じたり、薬の効果がなくなったりすることがあります。
推奨事項
セントジョーンズワートは、不安および軽度から中等度の抑うつの症状を緩和するのに役立つことがあります。米国内科学会(American College of Physicians)は、セントジョーンズワートが軽度から中等度の抑うつ症状に役立ち、従来の抗うつ薬より生じる副作用が少ない可能性があるとしています。
しかしながら、セントジョーンズワートは服用している多くの薬剤と有害な相互作用を起こすため、摂取する前に主治医に確認すべきです。多くの薬物相互作用があるため、一部の国では使用が禁止されています。
妊婦やHIV感染症のための薬剤を服用中の人は、セントジョーンズワートを摂取してはいけません。