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疾患

青年の健診

執筆者:Deborah M. Consolini, MD, Thomas Jefferson University Hospital
レビュー/改訂 2021年 7月
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    毎年1回の健診(小児健診)を受けることにより、医師や医療従事者による身体的成長性的成熟(思春期)の継続的なモニタリングのほか、アドバイスとカウンセリングを受けることができます。青年に対する毎年1回の健診は11歳から開始し21歳頃まで続きます。

    定期的な健診では、予防接種記録の確認と、接種が推奨されるワクチンの投与なども行われます( see page 小児期の予防接種スケジュール)。

    医師がスポーツ、芸術、社会奉仕への参加などの活動を勧めることもあるでしょう。たいていの医師は青年のプライバシーを重んじて問診や検査を行いますが、親に参加してもらって親の心配を子どもに伝えたり、診察の始めか終わりに親自身へのカウンセリングや指導を行ったりすることもあります。

    青年の発達および青年期の問題も参照のこと。)

    診察

    青年の毎年1回の健診では必ず身長、体重、血圧を測ります。続いて、医師は全身の診察を行います。青年期に入ったら、体の特定の部位を詳しく診察する必要があります。例えば、にきびに関する皮膚の診察、性的な成熟度の評価、脊柱側弯症に関する背中の診察などが青年期には特に重要になります。

    青年期の女子には、性的に活動的になった時点で、内診子宮頸部細胞診を受けるよう勧めるべきです。性的に活動的でない女性では、これらの検査は21歳から開始されます。医師が乳房自己検診について女子に指導することもあります。

    男子では、青年期の後半から精巣に腫瘤に関する診察が、すべての年齢で鼠径ヘルニアに関する診察が行われます。また、腫瘤を見つけるための精巣の自己検診法について医師が指導することもあります。

    スクリーニング

    血中コレステロール値の検査を、9歳から11歳までの小児全員に行い、17歳から21歳までのすべての青年に対して少なくとも1回行う必要があります。肥満の青年やコレステロール値が高くなる家系の青年には、もっと頻繁に検査を行います。

    青年には結核の危険因子に関するスクリーニングが小児健診で行われます。危険因子としては、結核への曝露、結核が多くみられる地域(米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、西欧諸国、北欧諸国、以上を除く国々)での出生、それらの地域への旅行歴、家族内に結核患者がいること、親または濃厚接触者に結核が多くみられる地域からの最近の移民や最近収監されていた者がいることなどがあります。結核の危険因子が認められた場合は、通常は結核スクリーニング検査が行われます。

    性的に活動的な青年には、一般的な性感染症淋菌感染症クラミジア感染症など)に対するスクリーニング検査が行われます。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染のスクリーニングについては、男女を問わずすべての青年と話をしてもよく、性的に活動的な青年と注射薬物を使用している青年はHIVスクリーニングを受けることが推奨されます。性的に活動的な青年期女子には、子宮頸部の前がん病変(子宮頸部異形成)のほか、妊娠を調べるスクリーニング検査が行われます。

    C型肝炎ウイルス(HCV)感染症のスクリーニングは、米国では18歳から79歳までのすべての人が少なくとも年1回の頻度で定期的に受けるべきとされています。注射薬物を使用したことがある人や現在使用している人など、HCVの感染リスクが高い人は、再評価のために毎年HCV感染症の検査を受けるべきです。

    基本的な健康診断では、多くの場合、心理社会的な問診やカウンセリングも行われます。そのスクリーニングでは、家庭環境、学業成績と目標、活動や趣味、危険を顧みない行動への関与精神的な健康状態情緒面の問題などについて問診が行われます。カウンセリングでは、通常、身体的発達と心理社会的発達や、健康的な生活習慣、けがの防止についてよく話し合います。

    安全面

    医師と青年で、けがの防止について話し合います。通常、カウンセリングの内容は以下のような幅広いトピックに及びます。

    栄養面と運動面

    米国では過体重と肥満が多く、これらは心疾患と2型糖尿病(これまではインスリン非依存性糖尿病と呼ばれていました)と関連があります。肥満リスクを減らすため、青年には健康によい食べものを選び、健康に悪い食べものを控えるように、親が引き続き教える必要があります。フルーツジュースの飲みすぎと炭酸飲料が肥満の主な原因と考えられています。

    ほとんど動かない生活は肥満に直結します。親は、青年の子どもがテレビを見る、コンピュータゲームをする、または勉強以外の目的でコンピュータを使う時間を制限してみるべきです。スポーツや身体を使った活動は青年期にも引き続き推奨されます。

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