セカンドオピニオンの取得

執筆者:Michael R. Wasserman, MD, California Association of Long Term Care Medicine
レビュー/改訂 2021年 5月
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    医師たちは、受けている訓練はみな同じようなものですが、特定の病気の診断や治療の方法について、意見が異なる場合があります。このような意見の相違は、最高の医師たちの間であっても起こる可能性があります。相違が起こるのは多くの場合、最善のアプローチの根拠が明確でないことが原因です。例えば、無症状の男性に対する前立腺がん検査として、前立腺特異抗原(PSA)を測定すべきかどうか、測定するなら時期はいつか、といった点で意見が分かれることがあります。また、医師が特定の検査や治療にどのくらい精通しているか、どのくらい意欲的に最新の検査や治療を実施しようとしているか、またその地域でその検査や治療を行うことができるのかによっても、患者に勧める内容は異なります。

    このような理由から、別の医師のセカンドオピニオンは、何をなすべきかについての理解が含まり、より多くの情報を得られるという点で有用です。もしセカンドオピニオンが1人目の医師と同じであれば、安心でき、不安が和らぐでしょう。セカンドオピニオンが異なる場合は、選択肢を比較検討することができ、その結果、十分に情報を得た上で何をすべきか選択できます。また、サードオピニオンを受けることもできます(特にセカンドオピニオンが1人目の医師の意見と異なった場合など)。

    医療の最大限の活用に関する序も参照のこと。)

    セカンドオピニオンの取得方法

    • セカンドオピニオンの取得が保険でカバーされているか保険業者に確認しましょう。通常は保険の対象範囲です。また、セカンドオピニオンの取得にあたって特別な手続きがあるか確認し、それに従いましょう。

    • かかりつけの医師に別の医師や専門家を推薦してくれるよう頼むこともできます。ほとんどの医師は別の意見を喜んで受け入れます。それでも2人目の医師は、1人目の医師と親しくない人がよいでしょう(同じ考え方をする可能性があるため)。また、かかりつけの医師に頼みにくい場合は、信頼する別の医師に頼むのもよいでしょう。また多くの場合、大学付属病院や専門の医師会(American College of Surgeons[米国外科医師会]など)、あるいは保険業者が医師の名前を教えてくれます。セカンドオピニオンについてかかりつけの医師に尋ねることに気が進まないこともありますが、セカンドオピニオンが助けになる理由を正直かつ丁寧に話し、最も適切な人を紹介してもらえるよう頼むことで、コミュニケーションが改善され、より良い決定につながる可能性があります。

    • 受診の前に自分の診療記録を2人目の医師に送ってもらうようにしましょう。するとその医師は事前に診療記録を確認することができ、不必要な診断検査を繰り返さずに済みます。Health Insurance Portability and Accountability Act(医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律:HIPAA)により、診療記録や検査結果を送ってもらうには、送付の許可を書面で最初の医師に渡す必要があります。

    • 病気に関する質問や心配事を書き出しておき、2人目の医師と話し合うときに、そのリストを持参しましょう。

    • オンライン診療に頼るのではなく、直接医師のもとを訪れてセカンドオピニオンを求めるのが一般的です。セカンドオピニオンを有意義なものにするために、医師は診療記録を丹念に見て、適切な診察を行ってくれるでしょう。その際に、検査時の画像(報告書だけでなく)や病理サンプルなどを医師が確認したいと思うことがあるため、事前に写しを入手しておきましょう。

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